銘柄分析

日本郵船の株価を分析!今後の将来性と配当、株主優待について

今回は、株価が急上昇した後に急落した銘柄の日本郵船を紹介します。

海運株のような急上昇した株には手を出さないのが無難だと思います。

ただ、急落した後は、コンテナ運賃の動向などを見ながら投資チャンスを狙うのもありだと思っています。

日本郵船の株を買う時に、重要になるのが中国コンテナ指数(CCFI)です。
めちゃくちゃ大事な指数です。

※投資は自己判断、自己責任でお願いします。

日本郵船の業績

日本郵船は、海上運送業を中心とした総合物流事業を行なっている会社です。

日本の3大海運会社の1つですね。
あとの2つは、商船三井と川崎汽船です。

最近の海運株の業績が跳ね上がっているので、さっそく日本郵船の業績を見てみましょう。


(出典 株探 https://kabutan.jp

2021年3月期ですが、めちゃくちゃ利益が上がっているのがわかると思います。

2022年3月期の予想も出ていますが、過去最高の利益を出した2021年3月期を大幅に超える予想を出してきました

アメージング!

いやぁ〜、めちゃくちゃクレイジーな業績ですよ。

日本郵船だけではなくて、他の海運会社もめちゃくちゃ業績が良いです。

ではなぜ、海運の業績が跳ね上がったのでしょう?

それは、コンテナ運賃の上昇です。

2020年の後半あたりから、コンテナ運賃が高騰した結果、日本郵船の利益が跳ね上がりました。

これは、コロナの影響で沈んでた経済が一気に回復し、物流の需要が急激に高まったことで港湾が大混雑したことによるものです。

ここで、日本3大海運会社を分析する際に、重要な指数を紹介します。
めちゃくちゃ大事な指数です。

それが、中国コンテナ指数(CCFI)です。


出典https://en.sse.net.cn/indices/ccfinew.jsp

このCCFIは、中国から出発するコンテナ輸送料を数値化したもので、この数値がめちゃくちゃ上昇しています。

このコンテナ指数の上昇が、日本郵船の利益を跳ね上げた原因です。

あと、補足ですが、もう1つ有名な海運指数であるバルチック海運指数(BDI)というのがあります。
このバルチック海運指数はコンテナ船ではなくて、ばら積み船の指数になります。
今回の日本郵船の利益を跳ね上げた原因は、ばら積み船ではなくて、コンテナ価格の方なので、CCFIを見るようにして下さい。

それでは、日本郵船の株価チャートを見てみましょう!

株価急騰はリスクが高い


(出典 株探)

2021年1月からの日足のチャートです。
①では緩やかな上昇だったんですが、②では急激に株価が上昇しています。

僕の結論から言うと、②の場面では株を買ってはいけないと思います。

この株価の上昇に乗り遅れないように、焦って株を買った個人投資がめちゃくちゃ多かったと思いますが、かなり危険な投資かなぁと思います。

②の場面では、移動平均線からの乖離が大きいのでリスクが高い投資になるということですね。

このように急騰して、移動平均線との乖離がく大きくなった株は買わないことをオススメします。
いつ株価が下落に転じるかわからないですから。

ちなみに、移動平均乖離率の目安ですが、25日移動平均線で15〜20%以上離れると、移動平均線に近づこうとすると一般的には言われています。

あと、買われすぎ、売られすぎかを判断するための指標である『RSI』も同時に見るといいと思います。

株価が急落後はどうなる?


これは個人的な予想なんですが、株価が急落後は、しばらく、もみ合いが続いた後に上昇するのではないかとみています。

その理由は、日本郵船が発表している通期見通しが控えめな数字であり、実際の決算では、予想を上回る数字が出るのではないかと思っています。

2022年3月期の業績予想が保守的な理由は、3Qから利益が半減することを見込んでいるからです。

要するに、コンテナ運賃が安定してきて、中国コンテナ指数(CCFI)が半減することを、日本郵船は想定しているということです。

CCFIの数値がこのまま高水準が続けば、業績の上方修正があるだろうし、CCFIが50%以上減少すれば、下方修正があるかもしれません。

僕は、CCFIが50%以上は下がらないだろうと予想しています。

CCFIは、1週間に1回発表されますので、今後も注意深く見ていきたい指数ですね!

テクニカル分析についての記事はこちら↓
株・FXで必須のテクニカル分析(指標)の意味をわかりやすく解説!

配当について

<1株配当の推移>

【配当】
2019/3 20円
2020/3 40円
2021/3 200円
2022/3 700円

配当利回り:9.35%(2022/3)

配当性向:24.3%(2021/3)

2022年は700円で大幅増配の予定です。
配当利回りも9%超えです。
クレイジーですね。

まぁ、業績がすごいので、この配当は当然だと思います。

ですが、海運株は配当狙いというよりも、株価の上昇を狙った方がいいと思います。
高配当に気を取られすぎなようにしたいですね。
大事なのは、元金の方ですからね!

株主優待について

優待回数:1回

権利確定月:3月

<優待内容>

「飛鳥クルーズ」に使える優待乗船割引券(10%割引)がもらえる

100株:3枚
500株:6枚
1000株:10枚

まぁ、正直、あまり欲しいと思わないかな。

優待狙いで株を買う人は、あまりいないと思いますので、優待で株価が動くことはないと思います。

まとめ

移動平均線と株価が大きく乖離していると、やがてこれは修正されるという基本的な考え方があるので、株価が急上昇した銘柄は、基本的には飛びつかない方がいいですね。

海運株を買って、めちゃくちゃ損をした個人投資家は多いはずです。
追証が発生して、悲惨な状態の個人投資家がたくさんいるという記事を見たことがあります。

こうならない為にも、急騰した株に乗っからないことが重要だと思います。

株価が急落して落ち着いてから、投資チャンスを伺うというスタンスが良いと思います。
実際に日本郵船に投資をする際は、中国コンテナ指数(CCFI)に注目してみて下さい。

日本郵船の株は、急落後にまた上昇すると予想しましたが、この予想が当たるか外れるかはあまり重要ではないと思っています。
株式投資で最も大切なことは、株が上がった時、または下がった時の想定をしっかり行い、素早く対応していくことです。
特に株価が下がった時が重要で、損切りラインをしっかり決めて取引したいですね。

以上。