今回、紹介するのは楽天(株)です。
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携帯電話事業に参入してから、その後の展開が気になるところですが、実際のところはどうなのかを検証してみました。
※投資は自己判断、自己責任でお願いします。
楽天の稼ぎの柱は?
楽天って、手広く事業を展開しているけど、単純な疑問として、どの事業が一番稼いでいるのかと思い調べてみました。
楽天の事業は、大きく次の3つに分けられます。
・インターネットサービス(楽天市場など)
・フィンテック(楽天銀行、証券、楽天カードなど)
・モバイル(携帯電話事業)
僕なんかは、楽天市場でよく買い物をするので、楽天の一番の稼ぎ頭はインターネットサービスかなと思ってました。
が、違ってました。
楽天は、フィンテックで儲けてるんです。
フィンテックの営業利益の内訳はこちら
楽天カード | 100億円 |
楽天銀行 | 60億円 |
楽天証券 | 40億円 |
楽天カードのCMなんか、よく見ますが、その楽天カードが利益の基盤になってるんです。
楽天モバイル事業はどうなの?
楽天モバイルは、2020年4月から「ZERO宣言」を打ち出して、本格的に顧客獲得に乗り出します。
ZERO宣言がこちら
この「ZERO宣言」により、申込み数ですが、2020年11月時点で160万人を突破しています。
そして、基地局整備を計画よりも5年前倒しをし、2021年3月までに人口カバー率70%を達成し、21年夏までに人口カバー率96%を達成する見込みです。
このように、フィンテックで儲けたお金を、モバイル事業にどんどんつぎ込んでいって、第4のキャリアとして成功させようとしています。
なので、モバイル事業は巨額の赤字事業になっています。
<出典 https://kabutan.jp >
とはいえ、楽天モバイルが第4の携帯キャリアとして成功すれば、かなりの利益を生み出せる事業へと転換することができます。
楽天の悪夢
携帯キャリアとして成功を掴みかけた矢先、この男の登場で悪夢へと変わります。
菅総理誕生です。
菅さんは、政策の目玉として携帯料金値下げを打ち出し、各社に料金を値下げするよう求めます。
そこで、NTTドコモが本気を出します。
新料金プランahamoですね。
月額データ容量20GBを月額2,980円(税抜)で利用できるプランを2021年3月に開始します。
2021年3月にahamoが開始なんですが、一方で、楽天モバイルの1年間無料のZERO宣言は2021年4月で終わるんです。
NTTは、本気で、楽天を潰しにきたと思わても仕方ありません。
楽天とドコモの料金比較がこちら
通信容量が20GBと無制限で違いますが、料金は同じです。ですが、通信環境は圧倒的に違います。
NTTは、最大のインフラを武器に、この料金設定ですから、楽天がこの状況で飛躍できるのか?
最後に
ZERO宣言や基地局整備前倒しなどで巨額の先行投資を行なった楽天ですが、この先、第4のキャリアとして成功できるのでしょうか?
かなりの巨額の投資なんで、楽天としては、絶対に失敗できない事業ですが、菅総理誕生でガラッと思惑が変わりました。
1年間無料という赤字垂れ流しして頑張ってきて、さあ、ここから稼ぐぞって時に、NTTにやられました。
楽天のこの状況は、かなりヤバいのではないかと思ってます。なので、楽天の株は、今は買いではないでしょうね。
しかしながら、楽天モバイル関連のニュースは注目していきたいと思います。何が起こるかわからないですからね。