東証グロース
証券コード:4385
今回は、日本最大のフリマサービスを展開するメルカリを紹介します。
上場前から期待が大きい会社として、投資家の間でかなり話題になりました。
期待が大きい銘柄であるため、今後の業績と株価には注意が必要だと思います。
※投資は自己判断、自己責任でお願いします。
メルカリの概要
メルカリは、フリマアプリの「メルカリ」を運営する会社です。
販売手数料が主な収益源です。
「メルカリ」が流行った要因はズバリ、スマホへのシフトが早かったことだと思います。
ヤフオクなど同じようなビジネスを行なっている会社はありますが、このスマホへのシフトが遅れたのは誤算だったのではないかと思います。
ユニコーン企業として期待大だった
※ユニコーン企業・・・評価額が1000億円を超える、設立10年以内の未上場のベンチャー企業
・2018年6月に東証マザーズに上場
上場初日の時価総額はなんと8,460億円!
赤字企業にも関わらずこの時価総額はすごいですね。
メルカリのビジネスへの期待が大きいことが分かります。
ただ、投資家として注意したいのが、この期待値は株価に織り込まれていたので、すぐに飛びつくのはリスクが非常に高いということです。
今後、この大きな期待を上回る業績を出していくのはかなり難しいです。
業績について
(出典 株探 https://kabutan.jp)
売上に関しては、順調に伸ばしてきておりますので、成長が続いていると思っています。
利益は毎年赤字が続いていましたが、ついに2021年6月期に黒字転換しております。
最終利益で57億円を計上しております。
ここから利益が拡大していくフェーズに移行したのかと思われました。
が、しかし・・・・
2022年6月期は赤字なのか?
2022年第二四半期の決算で大幅な赤字を発表しております。
これは驚きました。
(出典 メルカリ)
売上に関しては375億円を計上しており、前年同期比で+44%の伸びで問題なしです。
しかし、利益がまさかの26億円の営業赤字です。
赤字の要因としては以下の2点だと思います。
・原価率の上昇
・販管費の増大
原価率は、今までは20%代でずっと推移していたのが、2022年1Q、2Qでは35%に上がっております。
販管費に関しての詳細は分かりませんが、メルカリUS(米国事業)に対しての広告宣伝費をかなり増やしているのではないかと思っています。
メルカリUSは赤字が続いている
(出典 メルカリ)
上記は、メルカリUSの売上と利益の推移です。
売上に関しては、今まで右肩上がりだったのが、2021年4Qから横ばい状態です。
営業利益はずっと赤字が続いております。(2021年4Qのみ黒字)
メルカリUSは、売上が伸び悩んでいる上に、赤字が続いているという非常に厳しい状況です。
なので、広告宣伝費や人材強化による人件費が大幅に増加していると思っています。
メルカリUSの売上が横ばい状態が続くと、さらにアメリカへの投資を増やすことになりますので、メルカリ全体の業績にも大きく影響します。
メルカリUSの業績は、かなり重要になっているということです。
メルカリJPの業績は?
一方、国内のメルカリ事業の業績はどうでしょう。
(出典 メルカリ)
売上は、緩やかな右肩上がりです。
営業利益に関しては、45億円〜70億円の間の中で推移しており、横ばいの状況ですね。
メルカリは、上場当初からかなり期待が高かった銘柄ですが、現状の業績は期待通りと言えるのでしょうか?
個人的には、期待以下の結果が続いていると思っています。
暗号資産事業に進出
メルカリは、2021年4月に暗号資産関連の会社「メルコイン」を設立しております。
「メルコイン」では、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行なっていきます。
暗号資産に取り組むことで、「メルカリ」においては、売上金のビットコインの受取り機能、「メルペイ」においても決済・送金機能に留まらず、与信、暗号資産・資産運用の機能を1つのウォレットで提供していく等、より簡単に金融サービスを利用できる環境を構築していくことを目的としています。
今後来ると予測されるデジタル資産を取引する時代に目を向けたということです。
株価チャートについて
上場してからの株価チャート(日足)を出しています。
(出典 株探)
全体的に、かなりボラティリティが大きいチャートをしていますね。
2020年のコロナショック以降、株価は大きく上昇しております。
2021年11月には最高値7,390円をつけております。
メルカリの期待感が大きかったことが分かります。
ですが、アメリカの金利が上昇したこともあり、グロース株がかなり売られる状況が続きました。
メルカリに関しては、暴落と言っていいと思います。
クレイジーな下落ですよ!
なかなか手が出しにくい銘柄だと思います。
テクニカル分析についての記事はこちら↓
株・FXで必須のテクニカル分析(指標)の意味をわかりやすく解説!

まとめ
【メルカリのまとめ】
・メルカリUSで苦戦が続いている
・メルカリJPの売上は緩やかな右肩上がり
・暗号資産やブロックチェーンに関する新規事業を立ち上げ
メルカリUSで苦戦が続いている状況を考えると、今後もアメリカへの投資を拡大していく可能性が高いと思っています。
そうなると、コスト増によりメルカリ全体の業績は厳しいのではないかと予想します。
2021年6月期は黒字でしたが、2022年に関しては、赤字に転落する可能性があります。
暗号資産関連の事業に期待がかかりますが、具体的に、どのように展開していくのかはまだ分かりません。
メルカリUSの売上が伸びて、さらに利益が出ててくるまでは、メルカリへの投資はオススメしないですね。
将来性に関して不透明な点が多いため、かなりリスクが高い銘柄だと思っています。
以上。
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