東証グロース
証券コード:5031
今回は2022年4月にIPO(新規上場)したモイ(株)を紹介します。
ライブ配信プラットフォーム「ツイキャス」が若年層に人気ということで、マーケットでも話題になっております。
知名度が高いということもあり、買ってみたいと思う個人投資家の方が多いと思われますが、個人的には「ん〜」という感じです。
今後において、爆発的な成長は期待できないと思っています。
※投資は自己判断、自己責任でお願いします。
モイの概要
モイは、ライブ配信サービス「ツイキャス」などを企画、開発、運営する会社になります。
<ビジネスモデル>
(出典 モイ)
「ツイキャス」は、ライブ配信する配信者に対して、視聴者がポイント購入しアイテム(仮想ギフト)を使用して応援する仕組みとなっており、売上高の95%以上はポイント販売によるものです。
「ツイキャス」の登録ユーザー数ですが、年々増え続けており右肩上がりの状況です。
(出典 モイ)
2021年には累計登録ユーザー数が3,000万人を突破しております。
特に2020年は、コロナ禍による巣ごもり需要によって、ユーザー数はかなり伸びております。
あと「ツイキャス」の大きな特徴として、10代、20代がメインのユーザーであるということです。
(出典 モイ)
ユーザーの60%は24歳以下であり、いわゆる「Z世代」がメインユーザーとなっています。
男女別構成比では、6:4となっており女性の方が多く利用していますね。
競合他社は?
ライブ配信プラットフォームサービスを行っている企業は、モイの他にもあります。
競合は?
「ニコニコ生放送」、「SHOWROOM」、「LINELIVE」、「17LIVE」など
直接的な競合は上記のサービスになると思います。
ビジネスモデルは違いますが、ライブ配信が出来る「YouTube」や「インスタライブ」も競合になると思います。
そう考えると、かなり競争が激しい業界だと思います。
成長する余地はまだまだあるとは思いますが、これから急激に成長していくという感じではないと思います。
急成長のピークはコロナ初期で、アフターコロナでは成長が鈍化するのではないかと思っています。
業績について
(出典 株探 https://kabutan.jp)
売上高は順調に伸びてきており、着実に成長していると思います。
利益に関しても、2020年1月期で黒字化しております。
モイの業績に関しては、コロナによる巣ごもり需要がかなり影響していると思います。
(出典 モイ)
上記のグラフで、2021年1月期の売上高が急激に伸びているのがわかると思います。
この時にIPO(新規上場)していれば、短期的にかなり株価が上がったのではないかと思います。
これからアフターコロナに向かう中で、2021年のような急激な成長があるのかどうか?
巣ごもり需要が終わり、競争もさらに激しくなることが考えられますので、モイにとって2022年以降は厳しい環境が続くと思っています。
業績の見方についての記事はこちら↓
株探を使って業績を分析する方法(成長株編)簡単にサクっと分析!
財務について
(出典 株探)
自己資本比率が40%以下なので、財務には不安があります。
ただ、有利子負債がないのはプラス材料ですね。
今まで借入の実績がないのですが、これから事業拡大のための投資資金や新規事業にかかる資金が必要になってくると思われます。
有価証券報告書によれば、金融機関からの資金調達を検討しているとのことです。
今後において、借入や増資による資金調達があるかもしれません。
まとめ
【モイのまとめ】
・売上のほとんどがポイント販売
・メインユーザーはZ世代の女性
・巣ごもり需要で急成長
・競合が多い業界
・財務は不安
・役員に女性がいない
モイの今後の課題としては、アフターコロナで外での娯楽が増えていく時に、「ツイキャス」ユーザーをさらに増やしていけるかどうか?です。
競合が多い中でのユーザー獲得はかなり厳しいと思っています。
売上の伸びに鈍化が見られたら危険な銘柄だと思います。
個人的にもう1つ気になるのが、役員に女性が1人もいないということです。
メインユーザーがZ世代の女性なのに、モイの役員に女性がいないのは個人的にはマイナス材料ですね。
女性の意見がしっかり反映されるためには、やはり役員に女性は必要だと思います。
モイの株価については、成長鈍化の可能性がありますので、中長期的には厳しいチャートになるのではないかと思っています。
成長のピークはコロナ初期だったかなぁと思います。
以上。
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