今回は、DX受託開発で高成長を続けているサンアスタリスクを紹介します。
この会社は、社長である小林泰平氏の経歴がすごく面白く、ダイナミックな半生を送っており「異端のIT経営者」と呼ばれています。
社長は、ベトナムで商機を見出し、DX支援、IT人材紹介で成長を続け、IPO(新規上場)まで果たしました。
今後も注目される企業だと思っています。
※投資は自己判断、自己責任でお願いします。
サンアスタリスクの特徴
[10秒でわかるサンアスタリスクの特徴]
・スタートアップ会社にDX支援、I T人材紹介する会社
・社長の経歴が独特
→ホームレスからIT経営者へ
・ベトナムで優秀なエンジニア(プログラマー)を1,000人以上育成、雇用
・売上は順調に推移、高い収益性を維持
・フロー型は拡大傾向、ストック型は顧客数微増だが単価上昇で売上増
・東証グロースから東証プライムへ区分変更
事業内容
<デジタル・クリエイティブスタジオ事業>
①クリエイティブ&エンジニアリング
→スタートアップ企業に優秀なエンジニアを送り込み、顧客と一緒にデジタルプロダクトを作る(DX支援)
②タレントプラットフォーム
→国内外でIT人材の発掘・育成・紹介
売上の85%以上は、①のDX支援事業になります。
社長の経歴が独特
現社長である小林泰平氏はかなり面白い経歴を持っていて、『異端のIT経営者』と呼ばれています。
<現社長の経歴>
早稲田実業高校中退
↓
10代の頃にホームレス生活
↓
夜のクラブでバイトしながらバンド活動
↓
履歴書不要の企業に就職しITエンジニア(プログラマー)になる
↓
会社を辞めてベトナムで会社を立ち上げる(サンアスタリスクの前身のフランジア)
経営者としてはかなりインパクトのある経歴ですね。
履歴書不要の会社に就職したのですが、その会社でベトナムに出向になります。そこでベトナム人と一緒に仕事をしていく中で、ベトナムのエンジニアは高いポテンシャルがあり、とても優秀であることに気づき、ベトナムで起業することになります。
サンアスタリスの始まりですね。
サンアスタリスクの強み
サンアスタリスクの強みは何といっても「人材」です。
サンアスタリスクは、ベトナム子会社に1,000人以上のプログラマーを有しています。
これにより、すぐに最適なエンジニアチームを編成できるので、問題を抱える顧客に対して迅速かつ効率的に対応していけます。
DX支援企業は、日本国内でも多数存在しており競争が激化しておりますが、1,000人以上のプログラマーを有している企業はほとんどありません。
優秀なエンジニアを豊富に抱えていることが、他のDX支援企業と違うところであり、サンアスタリスクの強みとなっております。
サンアスタリスクは、エンジニア人材の発掘・育成・雇用を積極的に行なっているということですね。
ストック型は単価上昇で売上高増
安定して収益を上げていくには、ストック型(継続収入)の伸びが重要になってきます。
下図はストック型の顧客数の推移と月額平均顧客売上の推移です。
(出典:サンアスタリスク)
ストック型の顧客数は年々伸びてはいますが、毎年10社ほどしか増加しておらず微増と言っていいと思います。
顧客単価の方は、数年前と比べて大きく上昇しています。
単価が上昇したことが、全体の売上を押し上げていることになります。
ただ、近年は顧客単価は横ばいで推移していますので、これから売上を伸ばしていくには顧客数をもっと増やしていく必要があります。
ストック型の顧客数を伸ばしていくことが、同社の課題になっていくと思います。
業績について
(出典:株探 https://kabutan.jp/)
売上高は、フロー型の売上拡大とストック型の顧客単価の上昇により、順調に推移していると思います。
利益に関しては、高い収益性を維持していると思っています。
(出典:株探)
2023年12月期の営業利益率は14%で、かなり高い数字だと思います。
ROEは18.2%、ROAは14.5%で、これもかなり高い数字であり、サンアスタリスクは稼ぐ力があると言えます。
ROE・ROAとは?
✴️ ROEとは、自己資本利益率の意味であり、株主から集めた資金を使ってどれだけ効率的に稼ぎましたかという指標になります
ROE(%)=当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
✴️ ROAとは、総資産利益率といい、総資産からどれだけ利益を生み出したかを示す指標です。
ROA(%)=当期純利益 ÷ 総資産 × 100
株価チャートについて
(出典:株探)
上場してからのチャートを出しています。
上場日:2020年7月31日
初値:1,209円(公開価格は700円)
上場してからすぐはDX関連銘柄ということもあって、株価は急上昇し、一時は4,500円を超える場面もありましたが、そこから下降トレンドへ。
2022年以降は株価は低迷している状況です。
決算自体は決して悪くはありませが、投資家が期待した決算数字に届いていないということでしょう。
売上も順調に伸びておりますし、高利益を維持していることから、今後は再注目されると思っています。
期待しましょう!
株価チャートの基本についての記事はこちら↓
株・FXで必須のテクニカル分析(指標)の意味をわかりやすく解説!
まとめ
<サンアスタリスクのまとめ>
・優秀なエンジニアを多数抱えている
→チームを組んで顧客の要望に迅速かつ効率的に対応できる
・ストック型の単価は上昇しているが、近年は横ばい傾向
→顧客数をもっと増やしていく必要がある
・業績は順調だが株価は低迷
→決算数字が投資家の期待以下
・独特な経歴を持つ社長の手腕に期待
以上。
ありがとうございました。