今回はFXや株トレードで必須のテクニカル分析についてわかりやすく解説していきます。
テクニカル分析とは、過去のチャートの値動きから、今後の相場展開を予想することです。
分析をするにあたって使用されるのがインジケーターという分析ツールです。
インジケーターには、移動平均線やボリンジャーバンド、MACDやRSIなどといったものが50種類以上も存在します。
そこで、本記事ではテクニカル分析を行うにあたって効果的なインジケーターを紹介します。
「テクニカル分析」を知らずにトレードをするということは、「スラムダンク」を知らずにバスケ部に入部するのと同じくらい危険ですからね。
インジケーターの種類
インジケーターには「トレンド系」と「オシレーター系」の2種類があります。
トレンド系とオシレーター系のそれぞれの特徴は、以下のとおりです。
・トレンド系
相場の大きな流れや、上昇・下落などのトレンド方向を予測する
主に順張りトレードをする方に使われやすい
(例:移動平均線、ボリンジャーバンド、一目均衡表、パラボリックなど)
・オシレーター系
現在のレートが「買われすぎ」「売られすぎ」などの相場の過熱感を確認する
「買われすぎ」「売られすぎ」のサインが出たら、相場の転換を予測する
主に逆張りトレードをする方に使われやすい
(例: RSI、MACD、ストキャスティクス、CCIなど)
以上のように、トレンド系とオシレーター系は、どのようなトレードを行うかによって、使うべきインジケーターが変わってきます。
それぞれのインジケーターは、移動平均線などの有名なものから、聞き覚えのないものまでかなり多くの種類があります。
そのため、テクニカル分析を行うにあたって、どのインジケーターを使えば良いかわからない方も多いと思います。
そこで、ここからおすすめのインジケーターについて解説します。
ちなみに、おすすめのトレードツールは「TradingView」です。
プロの投資家も使っている有名なツールですので気になる方はこちらでご確認下さい↓
https://jp.tradingview.com
おすすめのトレンド系
まずは、おすすめのトレンド系インジケーターについて解説します。
おすすめは、以下の3種類です。
・移動平均線
・ボリンジャーバンド
・一目均衡表
これらのインジケーターの特徴について解説します。
移動平均線
移動平均線は、誰しもが一度は聞いたことがあるほど有名なインジケーターで、とても重要度が高いインジケーターになります。
主な見方としては、ローソク足と移動平均線がどのような位置関係でレートが推移しているのかを判断します。
なお、一般的な移動平均線の使い方は以下のとおりです。
・上昇トレンド 移動平均線の上でレートが推移している
・下降トレンド 移動平均線の下でレートが推移している
・レンジ 移動平均線が横向きでレートが一定の幅で推移している
また、長期と短期の移動平均線を組み合わせるなど、複数の移動平均線を表示することで、相場の転換点が予測できます。
転換点とされる状況は以下のとおりです。
<ゴールデンクロス>
短期線が長期線を、下から上に抜いていく状況のことをいい、下落トレンドから上昇トレンドに転じる可能性が高いです。
<デッドクロス>
短期線が長期線を、上から下に抜いていく状況のことをいい、上昇トレンドから下落トレンドに転じる可能性が高いです
「移動平均線」についての詳しい記事はこちらです↓
移動平均線の基礎知識と見方について!株・FXで必須です!
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、アメリカのジョン・ボリンジャーが開発したインジケーターです。
統計学の概念から標準偏差や正規分布などで計算されている有名なインジケーターです。
ボリンジャーバンドの中心線は、移動平均線として見られ、その上下に±1σ~±3σのバンドが存在します。
±1σ~±3σのバンド内で、ローソク足は以下の確率で推移します。
±1σ内で価格が推移する確率:68.3%
±2σ内で価格が推移する確率:95.5%
±3σ内で価格が推移する確率:99.7%
また、ボリンジャーバンドを使う際には、以下のことを知っておくと使用しやすいです。
・ボリンジャーバンド拡大時
ボリンジャーバンドが拡大していると、強いトレンドが発生している状況となります。
強いトレンドが発生しているときは、ボリンジャーバンドに沿いながらローソク足が推移する「バンドウォーク」という現象が発生しやすいです。
・ボリンジャーバンド収縮時
ボリンジャーバンドが収縮している間は、レンジ相場と判断します。
レンジ相場の場合は、ボリンジャーバンドの±3σにタッチしたあと、反発を狙って逆張りで取引するのが一般的です。
また、バンドが極端に狭くなっている状態を「スクイーズ状態」といいます。
スクイーズ現象が発生したら、その後「エクスパンション(爆発)」が起き、急激にボラティリティが大きくなるとされています。
ボリンジャーバンドは、「順張り」と「逆張り」の両方で使用できる、とても便利なインジケーターです。
「ボリンジャーバンド」についての詳しい記事はこちら↓
ボリンジャーバンドの基礎知識と見方について!手法をわかりやすく解説!
一目均衡表
一目均衡表は、「一目山人」というペンネームの人によって開発されたインジケーターです。
「一目見れば相場状況がわかる」という意味が名前の由来です。
スパンと呼ばれる雲を参考に、主に以下の状況を基準に取引することが多いです。
・転換線と基準線のクロス
基準線(水色)を転換線(赤)が下から上に抜けていく状況を「買い」、上から下に抜けていく状況を「売り」のエントリー根拠とされます。
・雲と遅行スパン
ローソク足と遅行スパン(緑)がクロスすると、今後強いトレンドが発生すると予測できる
またローソク足が雲をどちらかへ抜いたあとは、トレンドが加速しやすくなるといわれています。
一目均衡表は「基準線・転換線・雲・遅行スパン」など、複雑そうに見えますが、様々な分析が行えるため有名なインジケーターです。
「一目均衡表」についての詳しい記事はこちらです↓
一目均衡表の基礎知識と見方について!5つの活用方法で勝率アップ!
おすすめのオシレーター系
続いて、オシレーター系でおすすめのインジケーターについて解説します。
おすすめのインジケーターは以下の2種類です。
① RSI
② MACD
① RSI
RSIは「買われすぎ」「売られすぎ」と相場の過熱感を判断するために使用するインジケーターです。
使い方はいたってシンプルで、以下の基準で相場状況を分析します。
・70~80%以上→買われすぎ
・20~30%以下→売られすぎ
・50%付近→もみ合い
RSIが機能する相場状況は「レンジ相場」です。
レンジ相場では「70%以上で売り、30%以下で買い」といった判断で、エントリーします。
RSIは逆張り取引をする方には有名なインジケーターで、判断もしやすいため使いやすいインジケーターといえます。
しかしRSIには弱点があり、トレンド相場で使ってしまうと、損失を被ってしまうリスクがあります。
そのため、トレンド発生時は、70%以上や30%以下といった状況でエントリーせず、「上げ止まり」や「下げ止まり」が確認できたらエントリーするようにしましょう
「RSI」についての詳しい記事はこちら↓
「RSI」の基礎知識と見方について!計算方法は?ストキャスティクスとの違いは?
② MACD
MACDは、相場の転換点を判断する場合に使われるインジケーターです。
2つのポイントが交差すると、相場が転換することが予想できます。
こちらもRSIと同様にシンプルな基準で相場状況を判断します。
・MACDをシグナルラインが下から上に抜けたら「買い」
・MACDをシグナルラインが上から下に抜けたら「売り」
また、MACDが0より上に山を作っている場合は上昇トレンド、MACDが0より下に山を作っている場合は下落トレンドといった見方もできます。
相場の転換点をシンプルに予測できることから、MACDは有名なインジケーターです。
「MACD」についての詳しい記事はこちら↓
「MACD」の基礎知識と見方について!単純移動平均線との違いは?
まとめ
ここまで、様々なインジケーターについて解説してきました。
どのインジケーターを使ってテクニカル分析をすれば良いかわからない方は、本記事を参考にインジケーターを活用してみてください。
また、今回紹介したインジケーター以外にも、多数のインジケーターが存在するので、自分が使いやすいと思うインジケーターを見つけてみてもいいでしょう。
以上。